飲食店アプリを開発しました
前回までのおさらいです。
①行政機関の紹介で、IT会社さんと繋がりができる。
②当社は、米卸事業もやっているので、飲食店向けのアプリを共同で開発しようとういう話に。
③元々のマッチングアプリ案を葬り去り、需要予測アプリ開発の方向にピボット。
④いよいよ仮説を元に飲食店さんにヒアリング←今ココ!
という状況です。
現場のニーズと仮説は違っていた
そういうわけで、ヒアリングです。お米の取引先でもあり、地域の商工会も一緒のストライプヌードルさんにヒアリングを行いました。
「実は、どのラーメンが何個売れるのかを予測するようなアプリを作ろうかと思ってるんです。」
「ほ〜〜〜ういいですね。」
「実際予測できると、なにかメリットありますか?例えば食材の廃棄ロスが減ったりとか。」
「いや〜〜基本、肉とか麺は保存がきくので、その日余ったから廃棄とかはないですね」
おおお、、、こ、、、これは、、、。雲行きが、、、。
「予測も個人店であれば、経験値で予測しても大きくは外さないと思いますね。複数店舗を経営してると、たしかにコンピューターがいいとは思いますが、、」
、、、、、。(2度目のピボット準備体制に入る)
「じ、、じゃあ、お店の運営で時間の取られる作業って何かありますか?」
「食材の発注作業ですね。FAXでの注文がいいっていう業者さんが多いんですよ」
!!
「という事は、業者ごとの専用用紙を準備して、毎回FAXで注文しているという事ですか?」
「そうです」
「それなら、スマホだけでFAX注文が一括送信できれば、問題解決ですね?」
「そうです」
課題の発見から制作へ
当日人繰りマッチング⇒需要予測ときて、ついに着手すべき課題をみつけました。そこからは一気に制作に。KDDI DIGITAL GATEさんが、基礎部分の開発を行い、当スクールが現場から上がってくるニーズに基づいて機能を追加するというスキームで開発していきました。
何を解決するアプリなのか?
ここまでで、課題があまりイメージできてませんよね?実際に飲食店で働いた事がないと、絵が見えないと思います。飲食店の現場では、食材や衛生用品(おしぼり、ティッシュ、トイレットペーパー)や飲料品やお酒など、多種多様な仕入れを行ってます。ストライプヌードルさんだと、10の業者と40品目程度の仕入れを日常的に行ってました。
さらに、食材だけでも、常温、冷蔵、冷凍と、3種類の保存場所があります。つまり、仕入れたブツそのものも店内にバラバラで保管されているという事です。
実際にブツを仕入れる流れ
①「さ~て。仕入れ作業でもやるかなぁ~」と思ったら、まずは事務所スペースに移動して業者ごとの専用用紙を取り出します。ここで、在庫の少ない用紙は、コピーするなどして用紙を補充する必要があります。
②保管スペースに移動し、用紙に記入していきます。
冷蔵スペース。あきらかに書きづらそう。
続いて冷凍スペースや飲料スペース
③書き終わったら、事務所スペースに戻り、FAX番号を確認しながら一件ずつ送信します。
プロトタイプを使ってもらい、改善する
絵が見えましたか?見えたのなら幸いです。そして、まずはプロトタイプが完成です。2週間実際に使ってもらって反応を見ます。お米のオーダーがこのアプリでストライプさんから届いた時は感動しました。「使いやすくて、いいんだけど納品日の設定をできるようにしてほしい」や、「発注以外の内容を打ち込めるように、備考欄を作ってほしい」などの改善点があがってきました。
ついに完成!タップオーダー
そういうわけで、ついに完成しました。スマホから一括でFAX注文ができるタップオーダー。それでは導入からの流れを見ていきましょうっ。簡単ですよ。
①当社が用意したQRコードをスマホで読み取ります。
すると、自動でLINEが開きます。
②LINE上で「オーダー」と送信。注文画面が出てきます。
③注文フォームをタップ。業者リストが出てます。
業者ごとの商品が載っているので、タップしていくだけです。
④最後にLINE上で「おくる」と送信する、、、と。
一括で業者ごとにFAXが飛んでいきます。
導入に手間はかからない
最初の設定で、お店側が業者や仕入れ商品を入力する必要はありません。業者や商品をお聞きし、こちらで入力作業を行う予定です。つまり、最初に30分程度ヒアリングできれば、あとはQRコードが届くのを待つだけです。
だんだん営業臭くなってきた
いかがでしょうか?だんだん文章が営業臭くなってきたのは、あなたの気のせいではありません。僕の売りたい気持ちが気持ちの悪いほど文章に出てしまっているのです。
そしてお金もかからない
営業の香りが強くなってきましたね?それを承知で書き進めたいと思います。このアプリは4か月間無料です。5か月目から月1,000円~5,000円程度を送信量に応じてご提案します。そして5か月目になる前に口頭で解約できます。オンラインでの申請やら、解約書類の記入やら、印鑑がどーのこーのや、住所の記載があーだこーだは一切必要ありません。電話で「来月から結構です。ガチャリ」で構いません。まずは使い勝手などの改善やデータの蓄積を最優先にしたいと考えています。
プログラミングスクールがアプリを作る意味
いかがでしたか?なかなか長くなりましたね。前編から合わせると、今現在3573文字目だそうです。なぜ、プログラミングスクールがアプリを開発するのか?それは、生徒さんにより良い学習サービスを提供するためです。実際の商用アプリを学習教材にしているスクールは僕の知る限りありません。(あったらごめんなさい)商用アプリがどう動いているのか?どう運用しているのか?そういったノウハウを生徒さんに提供していく。授業の中でも積極的にこのアプリのソースコードの解説を行っていきたいと思います。